温かい家のつくり方(その2)
2015年2月2日10:13 AM カテゴリー:ブログ
次に断熱に関する基本的な知識を身につけましょう。
・外断熱工法
外断熱工法は、躯体の外側に断熱材を配置する断熱工法です。主にコンクリート構造物など熱容量の大きい建物の外側に、断熱層を設け、建物を外気から断熱して、建物の蓄熱(または冷却した状態)を逃がさないようにする方式です。なお、外断熱工法という場合、マンション等のRC(鉄筋コンクリート)構造の外断熱工法と、木造を中心とする戸建て住宅の外張断熱工法の両方を含めることもありますが、この二つは本来別物であり、ここでは外断熱工法と呼ぶものは、RC構造など熱容量の大きい建物に限定し、木造の場合は外張断熱工法と呼ぶことにします。
・内断熱工法
外周の鉄筋コンクリート躯体の内側で断熱する工法を内断熱と言います。
・外張断熱工法
木造における外断熱工法のことで、切れ目なく断熱を施すことができますが、木造住宅の場合は、コンクリート構造物に比べて熱容量が大きくないので、コンクリート住宅ほどは恩恵を受けません。建物の外側を断熱材で切れ目無く包み込む断熱工法が外張断熱工法ですが、断熱材を用いて、柱の間に断熱材をはめ込む工法は、充填断熱工法と呼ばれ、外張断熱工法とは区別されます。外張断熱工法は壁内が空洞であり、配線・配管の施工が容易です。外張り断熱は、充填断熱と比べて結露が発生する露点が躯体の外側にあるため建物内部に結露が発生しにくいと言われています。外張断熱工法と充填断熱工法を併用することで、さらに断熱性能が高い建築とすることができます。
・湿式工法
躯体に断熱材を接着させる工法。外壁を断熱材で支えることになるため外壁材には軽量であることが要求されます。また、通気層がないため、断熱材、外壁材には透湿性を持つ素材が必要となります。外断熱先進国のドイツで最も採用され、実績を上げています。
・乾式工法
躯体から支柱を張り出し、外壁を支える工法。湿式工法と比較し、外壁材と断熱材に制限が少ない反面、イニシャルコストが上がる傾向があります。また、形状の複雑な建物では徹底した断熱施工が難しく、デザイン的な制約が比較的大きい。
・充填断熱
木造住宅の断熱工法のひとつ。柱などの構造部材間の空間に断熱材を詰め込み断熱する方法。省エネルギー住宅(次世代型)などで、断熱材の厚みが柱などの構造部材間に収まらない場合には、付加断熱あるいは部分外張り断熱を施工し、充填断熱を行った上にさらに足りない厚さ相当分の断熱を外張りします。
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